はじめに
このブログのタイトルは「こつこつイーサリアム」ですが、それは筆者がイーサリアムに魅了されているゆえ、こつこつ増やしていこうと思っているからです。イーサリアムは今後も価格が上昇していくことが予想され、実利用性の観点から将来性が高いと考えています。この記事にて、イーサリアムのこれまでをまとめ、これからについて考えてみたいと思います!
これまでのイーサリアム
イーサリアムの誕生、開発段階
2013年に、当時19歳のブィタリック・ブテリンによって考案されたものです。2014年にイーサリアム財団が設立され、その財団を中心に開発が進められています。2014年7月にはプレセールが行われ、32000ビットコインを集めることに成功し、1年間の準備期間を経て本格的な開発がスタートしています。
開発段階として、当初よりフロンティア(開発者向け仕様の段階)、ホームステッド(安定稼働の段階)、メトロポリス(プライバシー保護、セキュリティ向上、セレニティ準備)、セレニティ(処理性能向上:Poof Of Work(POW)からProof Of Stake(POS)へ)からなる4段階が示されています。現在は、最終段階であるセレニティが運用開始され、引き続き開発が進められています。
イーサリアム価格チャート
イーサリアムの価格は上記のようなチャートを描いています。ビットコインにやや引きずられる形で、価格上昇、価格低下をしているようですね。2018年1月頃には一時15万円相当の値がつき、その後2020年3月頃には1万円にまで価格が低下したこともあります。…ちょっと手を出すには怖いチャートですね…。
イーサリアムはビットコインににつづき、暗号資産としては時価総額2位となっています。数千種類の暗号資産がある中で、それだけほかの暗号資産に比べて将来性を期待されている、ともいえるのではないでしょうか。
ちなみに1位のビットコインの時価総額は94兆円、イーサリアムは40兆円です(2021年8月時点)。3位のバイナンスコインが7.3兆円であることを踏まえると、ビットコインとイーサリアムが圧倒的に人気を集めていることがわかります。
なお、取引所の取引高をみてみると、いまはまだビットコインの取引高が高いです。しかし、アメリカで有名な仮想通貨取引所のコインベースにおいては、2021年第二四半期(4-6月)で、イーサリアムの取引高がビットコインを上回る等、イーサリアム人気がビットコインを上回る兆候が表れています。
とはいえ、ビットコインが1位なのだからビットコインでいいじゃない、と思いそうですが、私はビットコインではなく、イーサリアムへの投資に比重を置いています。それは、イーサリアムならでは次の特徴と将来性によるところが大きいです。
イーサリアムの特徴とサービス
ここで述べるイーサリアムの特徴こそがイーサリアムをイーサリアムたらしめており、多くの機関投資家がイーサリアムに投資している理由ともいえます。それぞれの特徴とサービスについて、見ていきましょう。
スマートコントラクト
スマートコントラクトが、最重要・基軸となるイーサリアムの特徴です。スマートコントラクトとは、あらかじめ設定された内容を、トリガーを起点として自動的に実行するシステムのことです。自動販売機に既定の料金をいれると、ジュースが入手できるのと同じような仕組みですね。そしてその取引内容は、決して改ざんすることができないというもう一つの特徴を持ちます。この特徴を生かし、さまざまなインターネット上のアプリケーション、サービス、を生み出すことが可能となっています。
分散型金融システム (DeFi)
スマートコントラクトの自動取引の特徴を生かし、種類の違う暗号通貨を交換したり、借りたり、貸したりすることができる分散型金融システム(Decentralized Finance)が2020年に流行りました。銀行や証券会社のサービスが、仮想通貨を行うことでシステムで自動的に実施できるようになったということですね。
このようなサービスが出現したことで、これまで企業や人間が仲介・管理していた取引記録やローン審査等を自動化でき、だれでも手軽にローン利用・利息受け取り等が可能になったのです。(しかもその利率がとても高い…ことから人気に火が付きました)
代替不可トークン(NFT)マーケット
イーサリアムブロックチェーン記録の改ざん不可能性を利用して発達しているのが、「代替不可トークン(Non-Fungible Token)マーケット」です。
NFTを使用することで、その所有者を明確にでき、取引を確実なものにすることができます。例えばインターネットの画像の所有権はダウンロードしただけでは入手したことにはなりませんが、NFTマーケットで販売されたデジタル画像はその所有者が明確化されるのです。
現在のところはNFTマーケットで取引されているデジタル画像は投機的な印象(安値で買って、高値で売る)を受けますが、今後はあらゆるデジタルデータ(音楽、動画、ゲームのアイテム等)、不動産等の分野に進出していくことが期待されています。
これからのイーサリアム
次は、これからのイーサリアムについて考えてみましょう。
イーサリアムの開発状況
現在、イーサリアムは開発4段階目中の4段階目、最終段階、セレニティの状況です。実はセレニティは「イーサリアム2.0」ともいわれる大幅なアップデートであり、段階的に進行しているところです。
イーサリアム2.0になれば、イーサリアムの人気化に伴い問題になっていた処理能力の大幅な向上が見込め、事実上無制限に近い処理能力を得ることが可能になるようです。具体的には、ビットコインと同じだったPOW(Proof Of Work : 処理計算によりトランザクションを承認する方式)からPOS(Proof Of Stake : イーサリアム保有量に応じてトランザクションを承認する方式)へ変更され、シャーディング(ブロックチェーン処理負荷分散)が実装される予定です。
なおセレニティは、「フェーズ0」「フェーズ1.0」「フェーズ1.5」「フェーズ2.0」の4段階で構成されており、2021年8月時点では、イーサリアム2.0が稼働している「フェーズ1.0」の状態です。フェーズ1.0ではステーキングの機能が提供されますが、送金等の機能は利用することができません。筆者は、このフェーズ1.0で提供され始めたステーキングのプロトコルにイーサリアムを預けて、年利を得ています。
イーサリアム価格予想
イーサリアムはこれまで大幅な価格上昇、価格低下を繰り返してきました。しかし確実に言えることは、底値(ピークから落ちた金額)が更新され続けている、ということです。
現在(2021年8月時点)の価格は35万円ですが、今後のピーク価格を時価総額ベースで計算してみましょう。筆者の妄想を多分に含んでおり、確実な根拠はなにもなく、保証もしなければ責任も取りませんので、妄信はしないようにお気を付けくださいませ笑
あと、ここに記載するのはあくまでピーク価格予想なので、底値価格はこれの1/5以下になるかも、ということもご承知おきくださいませ笑
~ 2025年頃 (5年後)
現在から3-5年経過した時期を考えています。そのころにはセレニティは完了し、イーサリアムは無限の処理能力を得ていることでしょう。そして、ビットコインの時価総額を超え、新たな分野のスマートコントラクト活用も進んでいることが推測されます。しかしながら、既存産業を覆すほどのインパクトはまだなく、一部分の利用にとどまるでしょう。
時価総額としては、現在のビットコインと同程度を妄想し、100兆円としてみましょう。現在のイーサリアムは40兆円なので2.5倍、これに供給量増加を加味し0.8の係数をかけて…約70万円?といったところでしょうか。
~2030年頃 (10年後)
8-10年経過すると、イーサリアム及び関連サービスの進出がかなり進み、現状のインターネットインフラ、現実の不動産サービス含む様々なところでイーサリアムを見かけることが多くなるのではと思います。
こうなると、現状株式市場を支配しているGAFAMのような圧倒的企業の時価総額の半分くらいはいただくことができるようになるのではないでしょうか…?2020年にはその金額は560兆円なので、半分だと280兆円になります。40兆円で割ると7倍、これに供給量増加を加味し0.6の係数をかけて…約150万円?といったところでしょうか。
~2040年頃 (20年後)
このころには、各種イーサリアムサービスが社会の基盤となり、その時価総額も相当なものになっていることでしょう。各種ETFに採用されていることはもちろんのこと、NASDAQにはイーサリアムネットワークおよびサービスを利用・開発した企業が名を連ねていることでしょう。
ということで、GAFAMの時価総額1.5倍をベット!してみることにします。するとそれは1000兆円なので、40兆円で割ると25倍、これに供給量増加を加味し0.5の係数をかけて…440万円?になりますね!
~2050年頃(30年後)
もはや筆者も生きているかわからないゾーンに突入です。妄想を最大限振り切ると、アメリカがドルの代わりにイーサリアムを採用!パチパチ!ほかの国も使ってね!となったとします。ドルの供給量は2000兆くらいなので、40兆円で割ると50倍、これに供給量増加を加味し0.35の係数をかけて…610万円!!!です。
イーサリアムに関するQ&A
イーサリアムに関する疑問とその回答について、Q&A形式でまとめてみました。随時アップデートしていければと思っております。
なぜビットコインではなくてイーサリアムに投資するの?
ビットコインは最初に考案されており、かつその供給が限られているゆえ、いまでも1位の地位を誇っていますが、最終的には実用性が高い通貨が高い地位を占めるのではと考えています。
現在までに各種のアプリ・サービスに利用できる革新的なプロトコルを次々に実用化しているパイオニアはイーサリアムであり、今後の革新的な利用もイーサリアムが先んじることが想定されるからです。
イギリスの金融コンサル(デヴィアグループ)のCEO(ナイジェル・グリーン氏)も、5年以内にイーサリアムがビットコインの価値を超えることになるだろう、と発言しています。
また価格が暴落して、2018年レベルになるのでは?
2018年当時と、2021年時点では、大きく2点の違いがあります。
一つ目は、イーサリアムの実利用がどんどん進んでいる、という点です。分散型金融システム(DeFi)マーケット、代替不可トークン(NFT)マーケット、そのほかイーサリアムチェーンを使用したサービス開発を進める企業、等です。これだけでも相当の需要が伴っています。
二つ目は、機関投資家の参入による価格高騰です。2021年5月には圧倒的な資金投入があり、その時点での価格を史上最高値にまで押し上げました。機関投資家はその購入根拠(イーサリアムの信頼性含む)が明確になったゆえ多額の購入に踏み切っているのであり、相当な自信があることがうかがえます。
ゆえ、今後の価格低下は当然起こりうるものの、イーサリアムの地位や実用性が脅かされない限りは、価格低下は限定的なのでは、と考えています。
イーサリアムは供給量に限りがないので価格の伸びに限界があるのでは?
ビットコインの発行量は2100万枚と決められており、ビットコインの価格を押し上げている一つの要素となっています。一方、イーサリアムには枚数の制約は現時点ではありません。
この点はイーサリアムの設計思想として、持続的なアプリケーションプラットフォームの維持に必要となるからです。制限がないので、長期的にわたって、今後のアプリケーションサービスの供給者にも、問題なくマイニングやステーキングの報酬を支払うことができる、というわけですね。
それではまず、イーサリアムがこれまでどの程度発行されてきたのかグラフをみてみましょう。
2015年、おおよそ7千万枚から始まったイーサリアムは、2021年8月現在、1.17億枚まで増えています。発行開始から6年で、1.5倍になったというペースですね。
では次に、1年あたりの発行ペースの推移をみてみます。
西暦 | 当年増加量 [%] | 注意点 |
2015年 | 5.3 | 8月8日起点 |
2016年 | 14.9 | |
2017年 | 10.5 | |
2018年 | 7.7 | |
2019年 | 4.8 | |
2020年 | 4.6 | |
2020年 | 2.7 (4.2) | 8月19日まで。カッコ内の数値は試算値 |
発行当初2-3年は10%を超える供給量増加がありますが、ここ数年は5%程度の供給量増加となっているようです。また、供給増加率は減少の傾向にあることがわかります。
上記に加え、2021年8月には、「EIP-1559」(ロンドン)アップデートにより、イーサリアムトランザクションの報酬の一部をバーン(消滅させる)という改善が実施されました。これにより、さらに供給量増加率が減っていくことは間違いありません。
したがって、供給量に制限はなくとも、その供給量の増加率は限界があり、かつ、その供給を上回る需要が予想されるので、価格は上向きになることでしょう。価格予想についてはすで述べた通りです。
まとめ
以上でイーサリアムに関する将来性、価格予想でございました。イーサリアムはスマートコントラクトに代表される特徴とサービスをもち、インターネットサービスにおける基幹インフラとなる可能性が高いことがわかるかと思います。今後イーサリアムがどのように発展を遂げていくのか、楽しみです。
価格についても、割と100万円くらいは射程圏内だけれども、長期的に1000万を超えていくのはちょっと厳しいかも…?という肌感覚がわかってきたのではないでしょうか。
しかしながら、そもそも、イーサリアムを含む仮想通貨への投資はリスクが高く、ゼロになる可能性も否定はできません。先に述べた通り価格が1/10になったこともあります。ですので、余剰資金の範囲、自己責任で楽しみながら投資していきましょう!それではよきイーサリアムライフを。